関西鉄道会社とは
明治21年(1888年)3月1日に三重県四日市市に設立された鉄道会社で軌間は1067mmで敷設されました。
この会社は明治7年(1874年)に神戸~大阪間で開通した官設鉄道が明治9年(1876年)に京都まで延伸し、明治13年(1880年)さらに大津まで延長され、明治22年(1889年)には米原まで開業するに当たり、昔からの街道である東海道沿いの地域を官設東海道線と連絡させる目的で開業されました。
明治22年(1889年)12月に草津~三雲間が開業し、翌23年(1890年)2月には柘植まで全通しました、この頃には大阪、京都、名古屋にも進出の意図はあったとされ、その後、津や名古屋、加茂まで路線を延長すると共に、明治30年(1897年)2月9日浪速鉄道(片町~四条畷)を合併し、明治33年(1900年)6月6日には大阪鉄道(湊町~奈良、王寺~桜井、天王寺~大阪)、明治37年(1904年)8月27日に紀和鉄道(五条~和歌山)、同年12月9日に南和鉄道(高田~五条)、明治38年(1905年)2月8日に奈良鉄道(京都~桜井)を譲受すると共に、各線を接続するべく路線を延ばしていった。
明治39年(1906年)に公布された鉄道国有法に基づき国有化の話が持ち上がり、一地方に開業する鉄道会社なので国有化を除外されたいとして請願書を出したが受け入れられず、明治40年(1907年)10月1日に国有化された、その路線は国鉄時代やJRになってからも草津線、関西本線、紀勢本線の一部、桜井線、和歌山線、奈良線、片町線、大阪環状線の一部として使われています。
そこで、関西鉄道時代の遺構を探して各路線に残る構造物を紹介してゆきます。
1.草津~三雲間(現・草津線) 2.三雲~貴生川間(現・草津線)
3.貴生川~柘植駅間(現・草津線) 4.加茂~奈良間(大仏線・廃止現存しない)
5.加茂~大河原間(現・関西本線) 6.大河原~上野間(現・関西本線)
7.上野~柘植間(現・関西本線) 8.柘植~加太間(現・関西本線)
9.加太~亀山間(現・関西本線) 10.亀山~津間(現・紀勢本線)
11.亀山~河曲間(現・関西本線) 12.河曲~四日市間(現・関西本線)
13.四日市~桑名間(現・関西本線) 14.桑名~弥富間(現・関西本線)
15.弥富~蟹江(現・関西本線) 16.蟹江~名古屋間(現・関西本線)
17.加茂~新木津間(現・片町線) 18.新木津~京田辺間(現・片町線)
19.京田辺~津田間(現・片町線) 20.津田~四条畷間(現・片町線)