有馬鉄道(有馬軽便鉄道)株式会社

有馬鉄道株式会社とは

 大正2年(1913年)に国有鉄道福知山線三田駅より古くからの温泉地、有馬温泉を結ぶ鉄道として軌間1067mmで設立されました。

 有馬鉄道株式会社は薄倖の鉄道会社で大正4年(1915年)4月に三田駅~有馬駅間が開通しましたが、開通と同時に鉄道院(国有鉄道)が借り上げ、4月16日に有馬線として開業し国有鉄道線と同様の運営が行われました。 有馬鉄道株式会社の設立に係わった役員達は鉄道院に借り上げされたために、新たに神戸と三田、有馬を結ぶ鉄道事業に乗り出し、神戸有馬電気鉄道株式会社(現・神戸電鉄)を設立開業させました。

 有馬線は大正8年(1919年)3月31日に正式に有馬鉄道株式会社は国有化され、有馬軽便線になりました、さらに大正11年(1922年)9月2日軽便線より支線として格上げされ、国有鉄道有馬線と改称されました。

 昭和18年(1943年)太平洋戦争が激化する中、神戸有馬電気鉄道と並行している事で競争上不利になった事や、戦時中に温泉地への行楽路線は不必要と言う事もあって、7月1日不要不急路線として運行休止になり、鉄道施設等は撤去され、同時に軍事物資輸送を目的に敷設されていた国有鉄道篠山線に転用されました。

 戦後も鉄道施設は敷設されることも無く、運行休止のまま現在に至っており、正式に廃止手続きがなされた記録も無く、廃止線なのか休止線なのかは不明のままです。

  有馬鉄道(三田駅~新道場駅間)

  有馬鉄道(新道場駅~有馬駅間)